御守りサイズ:W48mm × H77mm
守札(ご祭神/ご本尊)タイプ:木板タイプ
貴船神社(ここのご祭神は高おかみの神)境内にある結社(ゆいのやしろ)に祀られるカミサマのむすび御守り。
一説には、和泉式部(いずみしきぶ) が不和となった夫藤原保昌と復縁したいと貴船神社に参拝し、御手洗川に蛍が飛んでいるのを見て短歌「ものおもへば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂(たま)かとぞみる(恋しさに悩んでいたら、沢に飛ぶ蛍も私の体から抜け出した魂ではないかと見える)」を詠んだ。すると、貴船明神が「おく山に たぎりて落つる 滝つ瀬の 玉ちるばかり ものな思ひそ(奥山に魂が飛び散ってしまうほど思い悩んではいけない)と返してきた。これは「後拾遺和歌集」に収録されている。
この事から、御守りに登場する殿は、笛の名手である藤原保昌(ふじわらのやすまさ)で、姫君は和泉式部(いずみしきぶ)と考えられる。また裏面には水の神の神紋とされる三つ巴が入り、姫君の方は歌に登場する蛍の光が四つ飛び、注連縄で祀られた蛍岩ではないかと思われる。一方、殿側の裏面は、ススキの草むらと貴船神社の鳥居、そして“むすび”が入る。
京都らしい雅さが滲み出ていて、何とも愛着の湧く御守りである。殿守りの方は紅葉とススキにより秋の京、姫守りの方は蛍により初夏の京・・・という季節感も感じる御守りである。
中の守札は、和紙に包まれた木板が収まる。男女とも共通。この御守りは、現在授与されているものより以前のもので、現在授与されている御守り、顔の表情が変えられ、着物にも柄が入って全体的に上品な風情が無くなってしまった気がする。
貴船神社の情報
住所:京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
ホームページ:貴船神社
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