神道には「八百万の神(やおよろずのかみ)」と呼ばれる様々な神様が存在しています。仏教でも色々な仏様が存在しています。この神様仏様にもそれぞれに特徴があり、得意不得意があるため役割を分担しており、その得意分野がその神社仏閣の御神威となり、御神徳となるわけです。なので、どの神社仏閣の御守りを授かるかによって得られる御神威の力が変わってくるわけとなります。
また、同じ御祭神・御本尊を祀っている神社仏閣でも、鎮座地が変われば御神威も変わる場合もあります。その鎮座しておられる土地の伝統や歴史、風習と絡み合って独自の御神徳をもつようになるのです。同じ八幡神でも「勝負事」に特化した神社もありますし、「交通安全」を得意とする神社もあるのです。
このことから、参拝前に自分の願意をしっかり再確認し、その願意と合致する神社仏閣を調べて、御祭神・御本尊が何様であられるのか、どんな御神威があり、どんな歴史を歩んできたのかを最低限理解した上で参拝されれば、より深くより良い御神徳が得られるかと思われます。
これは、病院にいく感覚と同じだと思います。まず自分がどんな病状なのか理解して、その病状に合った病院を探し、その病院のことを調べ、更に○○先生にお願いしたいと思う感覚です。歯が痛いのに泌尿器科にいく人ってまずいませんよね。なので、しっかりお願いことをしたいのであれば、下調べが重要となる訳です。そこで渡される処方箋と薬がある意味で、御守りとなるのです。
逆に、「どんなご利益でも大丈夫です!」「全ての願意の御守りを授与しています!」という総合病院は便利ですが、ピンポイントでオンリーワンな願意の神社仏閣はそれに特化しているので御神威はより強力です。
神社仏閣を安らぎ・憩いの場としてフラッと参拝・散策するのも良いかと思いますが、やはりその社寺空間に一体何者がおわすのかくらいは意識してみるようにするとより良いものになると思われます。
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