御守大学

御守りの知識が身につきます

【ゼミナール3】御守りは1年とは限らない

御守りの期限は必ずしも1年ではない。

基本的には1年間とされています。

お正月は1年の始まりとされることから、同時に御守りのご加護の始まりともなるわけです。また、神道には「常若(とこわか)」という信仰があります。新しいものや綺麗なモノには強い力が宿り、それを繰り返していく思想です。それは単純にモノを新しくして継承していくのではなく、精神を継承していく事なのです。

お正月には「歳徳神(としとくしん)=大歳神、恵方様」が各家を訪れ、全てをリフレッシュ(穢れなどを取り除く)され、そして更に”1年分の福”を授けてくださると言われています。御守りもこれに便乗するわけです。

ただ、「御守りの願意」でも触れましたが、御守りの願意にも二種類あります。

1.「良い事が起きるように願う、願望&欲望の願意」

2.「悪い事が起きないように祈る、守護&加護の願意」です。

願望&欲望の願意は、基本的に期間が限定され、成就した時点で神社仏閣にお返しするという御守りになります。守護&加護の願意は、1日24時間365日守っていただいているので大体の御守りは1年間となります。

願いが叶った場合は、御守りの返却と感謝の気持ちを伝えに、神社仏閣に御礼参りをします。もし1年たって願いが叶わなかった場合でも、結果報告と感謝の気持ちを込めて御礼参りをする必要があります。


御礼参りとは、御守りをいただいた神社仏閣(遠方の場合は近所)に再度参拝し、感謝の気持ちを絵馬に書いて神様仏様にご報告することです。それと同時に「古札納め所」に御守りをお返しし、1月中旬〜2月中旬に開催されるお焚き上げ(左義長やどんと焼き)で「魂ぬき」のお祓いをしていただきます。

神道には「こうでなければいけない!」という教義や教典がない柔軟な宗教です。なので、御守りに対するお作法も自由です。要は受ける人が上記のことを理解した上で、「必ず1年で替えます」とされてもいいですし、「新しい御守りには強い力が宿る」と毎月新しくされてもよいのです。また、「縁起が良くて愛着もわいたのでずっと大切に持っていたい」とされてもよいわけです。御守りによっては、時間の経過が生みだす「愛着(想い)」が更なる「力」として御守りに加わり、心強いものになる場合もあります。本人から子供へ、そして孫へと代々受け継がれる御守りがあっても良いと思いますし。

ただ、常に新しい御守りに守っていただくことが理想の状態ではあります。それでも長く持っていただきたい方は、常に御守りを清潔な状態にしておくように心掛ける事は必要です。

結局、大切なことは、本人の御守り(神仏)に対する気持ちのあり方なのです。


御守りを1年で新しくされるされる場合、下記の3つの拝受方法があります。

一番よくある拝受されるパターンは「A」で、それぞれが異なる時期に頂いた場合です。この場合、なかなか1年間後の期限を覚えている事は出来ません。なのでどこかのタイミングで「B」の方法にし、最終的には「C」に落ち着く方法が良いと思います。と言っても、参拝した神社仏閣で新たな御守りを拝受したり、お土産に頂いたりすればまた「A」となり、また「B」、そして「C」へと繰り替えすことにはなるのですが・・・。

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